仕事に対するプライド。

久々、宣伝会議のコピーライター養成講座時代の話をひとつ。

講座の中で、いろんな作品に出会ったのですが、

わたしが最も記憶に残っている作品は

とあるCM。

たしかカンヌをとった作品。

動画をはりつけようと思ったのですが、

面倒だったので(面倒くさがりでごめんなさい)

説明しちゃいます。

・・・

とあるゴルフ場。

会社の仲間でゴルフ。

先輩Aの番がやってきた。

先輩Aがクラブを振り抜く。

やたらコンパクトなふり。

「なんかA先輩、妙にコンパクトなふりだな」

後輩のひとりがつぶやく。

(A先輩の自宅)

A先輩がゴルフクラブで素振りの練習をしている。

・・・そこは極狭なベランダだった。

(オチを説明してしまうと、

狭いベランダだからコンパクトなふりにならざるを得ない)

そして最後に、

「庭」のある家を、みたいなメッセージが現れる。

・・・

そう。つまりこれは、「庭つきの家」を作っている会社のCMなんです。

で、なぜこのCMがいいなと思ったかというと、

もちろんCMもよかったんだけれど

(カンヌで賞をとっているくらいだし)

理由は別にあって。

そのCMを紹介してくれた講師の方が、

制作秘話みたいなものを話してくれたんですね。

たいてい、何かの広告をつくるときって、

その何かを徹底的に調べ尽します。

そのときも、広告主となる企業の方にいろいろとお話を伺ったそうで。

そして、その企業の方が、講師の方にこんなことを言ったらしいのです。

「ぼくたちは、どんなに小さくても、

庭のある家で育った子たちは、

そうでない子たちに比べて、豊かになると思うんです。

そう信じています」と。

その言葉が、わたしの中で、ずっと残っていました。

すごくいいな、と思いました。

本当に庭のある家で育った子の方が、

豊か(たぶんここで意味するのは感性が、ってことだと思うのですが)になるかどうかは分かりません。

でも、自分の関わっている仕事が、つくっているものが、

必ず良い影響をもたらすと信じていること、

誇りをもっていること、

プライドをもっていること、

そのことに、すごく素敵だなと、わたしは思ったんです。

たぶん身の回りのものって、削っていけばたくさん削ぎ落すことができて、

必要不可欠かどうかでいうと、

そうではないものもたくさんあると思います。

だけど、それらを作っている会社はたしかに存在していて、

その会社(工場かもしれない)では確かに何人もの人たちが働いている。

こんなことやって意味あるの、意味ないよって思いながら仕事をするのも、

この仕事は必ず誰かを豊かにできると信じて仕事をするのも自由。

でもわたしは、同じ「やる」ならプライドをもって挑みたい、と思います。

わたしはこんな仕事をしている。

その仕事は必ず誰かのためにたっている。

この仕事が、ではなく、

この仕事が生む結果はすばらしいものなんだって。

そう思いながら仕事ができたら幸せだなぁと、わたしは思います。

そういえば、コピーライター養成講座の中で、

講師の方が、こんなことを言っていました。

「良い仕事をしている人はいい言葉をもっている」

それを引き出すことができたら、コピーを作るヒントになる、と。

この講座に通っていた期間、わたしはまだ学生だったのだけれど、

社会人になって2年たった今、

そういうことかぁ。

って深くうなずきながら、その言葉をたまに思い出しています。

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