海街diaryの好きなシーン。

是枝監督の「万引き家族」がパルムドールを受賞されたことを記念して(?かどうか分からないけれど)

先日、海街diaryがテレビで放映されてました。

この映画、わたしが初めてひとりで映画を見に行った作品だったりなんかして、

妙な思い入れがあります。

上映期間も終わり頃で、

見た時間帯も遅くて、

人もまばらで…。

場所はたしか新大阪。

大学4年生だったと思います。

あれから2、3年くらいたっても

設定は覚えていたのですが、

物語のディテールとかはもうすっかり忘れてしまっていました。

でも、

ああ、そういえばあのシーンとあのセリフがすごく好きだったなぁって、

その感覚だけは忘れず残っていたので

今見返したらどう感じるんだろう?みたいな好奇心も交えながら、

久々に海街diaryを見ました。

そしたら。

やっぱり変わってなかったんです。

その好きなシーン。

海街diaryを見て泣いたって人あんまり聞かないけれど(少なくともわたしの周りでは)

そのシーンを見ていたら、ぽろぽろ涙があふれてきました。

そのシーンは、

四女すずが、まえだまえだの弟扮するサッカーのチームメイト(たぶんすずちゃんのことが好き)

に対して、悩みをぽつりとこぼすシーン。

腹違いの姉妹と暮らすすずちゃんが、

「ここにいていいのか分からない、ときどき苦しくなる」的なことを言うんですけれど、

すると、まえだまえだが、

「自分は男3兄弟の末っ子で、両親ともども女の子がほしかったと、

だから自分が生まれたとき両親はがっかりしちゃって、

自分だけ写真が少ないんだ」

って言うんですね。

そしたらすずちゃんが、ちょっとぽかーんって顔をして、

まえだまえだが

「あれ、そういう話じゃなかった?」って聞いて、

それに対してすずちゃんが

「そんなことないよ」って笑って言うんです。

ここのやりとりが大好きで、

数年前見たときも、先日見たときも、やっぱり心を掴まれてしまいました。

たしかにまえだまえだの言葉は少しずれているんだけれど、

いや、ずれているというより重さが全然違うよって言いたくなっちゃうんだけれど、

でも相手の気持ちを、自分のものにしようって思いがすごく伝わってくるんです。

相手が感じる悲しいことも苦しいことも、

所詮は”他人のこと”で、わかりきることなんてどうやってもできないけれど、

でもその分かれない気持ちにどうやって寄り添ってあげられるか

そこがすごく大切なことで、

こんなふうに、”他人ごと”を一生懸命”自分ごと”にしようとしている姿に

何度見ても胸がぎゅっとなってしまうんです。

個人的にはこのシーン以上に

やさしいシーンを見たことがなくて、

悲しさや感動で泣くことは多々あるけれど、

やさしさで泣かされたのはこのシーンくらいかもしれないなぁと思います。

きっと何年かたったら、

またどんなシーンがある映画だったか大半を忘れてしまうんだろうけれど、

その何年後かにも、このシーンだけは、

セリフを忘れていても好きだったことは忘れることなく、

見たときにはまた心に響いてしまうんだろうなぁと、

そんな確信をもっています。

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