夢までの距離/文藝賞の選考結果を受けて/

今年の3月31日、

今日から半年ぐらい前に、

初めて書いた小説を茶色の封筒にいれ、

大事に抱えて朝の5時に郵便局にいき、

「文藝賞」という新人文学賞に応募しました。

あの朝の晴れやかなきもち、

やりきったきもち。

何より、

もう何もアクションを起こしていない、

ただの夢想家ではない、

その自信がわたしの中で大きくなって、

「これから何かが必ず変わる」

そう信じていたような気がします。

その思いを傍らにおいたまま過ごした半年間。

でも、

今日誌面で選考結果の発表があり、

1次予選にも通っていない

その現実と向き合うことになりました。

今回は応募総数1700以上。

1次予選通過は100作弱なので、

たしかに狭き門。

わかってはいても、

箸にも棒にも掛からないんだ。

そう気づかされることは少し苦しいことです。

「もう、なんにもしてない夢想家じゃない」

たしかにそうです。

ただ、それは、

当事者になることを決めた、

その事実を言い換えただけだったんです。

豊かなわけではないけれど、

一応仕事もしているし、

正社員だし、

賞がとれない、

作家になれないからといって、

人生が終わるわけではない。

でも、

作家になるという夢を叶えようと思い、

そのレースに参加することを決めたから、

だからこそ、

叶わない、

届かない、

そんな気持ちと向き合わなくてはいけなくなってしまいました。

正直、こんなにも距離があるなんて。

遠すぎて

遠すぎて

作家になる、

その夢までの距離ははかることができないくらい。

今回が初めての執筆とはいえ、

◯をつける部分が何もなかったんだろうな。

そう考えると、どう書くことが、

何を書くことが正しいのか、分からなくなっています。

書きたい気持ちも、少し薄らいできました。

他人に評価を預ける、そのことの難しさを体感したような気がします。

だけど、たぶんわたしはまた書く。

自分で自分のことをそう予感しています。

やっぱり、

自分の中で考えたことを誰かと分かち合いたいんです。

そして、

周りの誰かが、わたしのつくる虚構に対してどう思うのか。

それを知りたい。

5大新人賞をとる。

その凄さ、道のりのはてしなさ、

人に評価され、世に出ようとすることの難しさ。

色々なことを知らされた結果発表でした。

残ったのは、

自分の作品が掃除機に吸い込まれてしまったかのような、そんな感覚。

あの、執筆に費やした何十時間はどこに消えたのだろう?

少しやるせなくなりながら、

それでもまた、

書こう。

決意しました。

人に押してもらうことでしか、

世に出る方法はありません。

だから、

新人賞に応募する、というのは暗闇に自ら飛び込むみたいなところはあるけれど、

でも新しい場所にいきたい、

夢を叶えたい、

そう思うなら避けられないところ。

少し休憩したら、

また筆をとろうと思います。

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